Panel-WooDについて
住宅に活用する例として
『Panel-WooD』をご紹介します。
九州大学大学院人間環境学研究都市・建築部門
竹下研究室と工芸社・ハヤタによる
研究開発の工法です。
Panel-WooDだからできる
木の良さを最大限に発揮した自由で快適な住宅空間。
Panel-WooDは従来の横架方式のログハウス工法を発展させた新工法による住宅です。製材を縦に並べて圧着した木柱材システムパネルは、構造体、断熱材、そして仕上げ材を兼ねる木単層パネルです。
壁倍率5倍で開放的な空間
Panel-WooDは従来の横架方式のログハウス工法を発展させた新工法による住宅です。製材を縦に並べて圧着した木柱材システムパネルは、構造体、断熱材、そして仕上げ材を兼ねる木単層パネルです。
素材重視のコストバランス
Panel-WooDでは木材に質・量ともに全体の4割の費用をかける分、パネル化工法とすることによって工期を短縮し、現場加工の手間費用を大幅に減らすことに成功しました。素材重視のコストバランスとしています。
低炭素社会への貢献
木材製品は二酸化炭素を地上に固定する炭素ストックとしての社会的役割があります。Panel-WooDは従来の約6~7倍の木材使用量を実現し、より多くの炭素を地上に固定することができます。
Panel-WooDでありながら
従来のログハウス工法では大きな開口部を設ける間取りに制約がありました。
木柱材システムパネル工法は柱材をパネル化し、従来の軸組み工法に統合することで間取りの自由度を獲得し、開放感あふれる住宅を実現します。
●開放感・吹き抜け空間
●自由な間取り
●顧客対応・個性化デザイン
Panel-WooDならでは
壁や床に生活触覚の木柱材システムパネルを使用し、無垢材のもつ木の弾力性や断熱性、保温性、調湿性で快適な住宅空間を実現します。一戸当たりの木材使用量が多いPanel-WooD(在来軸組工法の約6~7倍の木材量に相当)は、戦後植林された間伐材の活用法として期待されています。
●生活触覚の木材
●国産杉・間伐材・無垢材・人口乾燥材
●木の保温・調湿作用、無結露
●木材使用量通常の6〜7倍
住宅から大型木造建築まで
新しいデザインを可能にする「Panel-WooD」。
有限会社TMD研究所 所長
九州大学名誉教授
竹下 輝和 氏
(株式会社 工芸社・ハヤタ 特別顧問)
工芸社・ハヤタとの共同研究により、Panel-WooDを
開発された竹下氏。
これまでの経緯や木造建築の持つ新たな可能性・魅力について伺いました。
写真:「柿林の家」2009年
竹下氏+正木哲氏(九州大学学術協力研究員)の共同設計。Panel-WooDを使用している。
どのような経緯でPanel-WooDを開発されましたか。
長年、大学で「建築計画」を担当しながら木造建築の方はまったくの門外漢でした。結果的に、私自身は、わが国で延々と造られてきた伝統的な木造建築において様々な制約ルールによって縛られることなく、木造建築を自由に発想することが出来ました。こんな折、工芸社・ハヤタとめぐり合い少数事例のモデル検証によって共同研究を取り組むことが出来ました。
BP材の魅力を教えてください。
このBP材は、これまでの集成材とは組成体の考え方が全く異なり、「重ね」、「束ね」をキーワードとした「製材」の芯材連結型集成材であり、壁や床などをシステムパネル化することで現場の効率化を飛躍的に向上させるとともに、全く新しい発想で小住宅から大型木造建築をデザインすることが可能となります。パネル化の素材(木材そのものの見立てや高質な乾燥など)となる「BP材」と、金物の表出のないその接合点の「TKS構法」との組み合わせで納得のいく新しい木造建築が可能となります。